生理学シリーズ ~ 遺伝子 ~

遺伝子は「タンパク質の設計図」である。

今回は遺伝子について簡潔にまとめてみた。

遺伝子とは?

ゲノムを構成するDNAのうち、情報が書き込まれた領域を遺伝子と呼び、遺伝子以外の領域は情報をもたないDNAであるといえる

遺伝子は形質(形状や性質)を決めるはたらきをもつ。

・ゲノム

生物がもつすべての遺伝情報をゲノムという。

遺伝情報はDNAの塩基配列としてゲノムに蓄えられている。

・DNA

DNAはデオキシリボ核酸の略称であり、遺伝子の本体である。

DNAはリン酸とデオキシリボース、塩基が結合した物質である。

タンパク質

タンパク質は20種類のアミノ酸が連なってできている

細胞機能のほとんどをタンパク質が担っている

例えば、代謝(生体内の化学反応)を司るすべての酵素、細胞膜にあって細胞内外の物質輸送を司る輸送タンパク質シグナル伝達にかかわるタンパク質、細胞運動や筋収縮にかかわる運動タンパク質、細胞や個体の構造を維持する構造タンパク質などが挙げられる。

このように、タンパク質は生物の機能のほとんどを担っている

タンパク質の構造は、DNAの遺伝情報によって決められている

セントラルドグマ

生物は種を維持するためにDNAを複製し、個体の恒常性を保つために転写翻訳することで遺伝子を発現させる。

これらすべてを端的に表現したものがセントラルドグマである。

複製

DNAの情報をDNAに写しとることを複製という

転写

DNAの遺伝情報をRNAの塩基配列に置き換えることを転写という

細胞は常にDNAの遺伝情報をもとに mRNA を合成し、細胞質のリボソームに送り届けている。

転写の頻度を調節することで、情報を増幅したり、沈静化することができる。

・RNA

RNAは、リボ核酸の略称であり、遺伝子の本体である。

RNAは、リン酸とリボース、塩基が結合した物質である。

RNAは、主に mRNA、tRNA、rRNA の3種類ある。

・mRNA(メッセンジャーRNA)

DNAの遺伝情報を写しとって、伝令するRNAである。

・tRNA(トランスファーRNA)

mRNAの遺伝情報が指定するアミノ酸をリボソームまで運搬するRNAである。

・rRNA(リボソームRNA)

タンパク質と結合してリボソームをつくるRNAである。

・リボソーム

リボソームは、rRNA とタンパク質の複合体であり、タンパク質合成装置である。

翻訳

RNAの塩基配列をタンパク質のアミノ酸配列に置き換えることを翻訳という

mRNAは細胞質でリボソームに結合し、tRNAの助けを借りて、遺伝暗号を解読し、塩基配列をアミノ酸配列に置き換えてタンパク質を合成する。

・遺伝暗号

mRNA上の4種類の塩基で20種類のアミノ酸を表現する暗号を遺伝暗号という

遺伝暗号は、3つの塩基(三つ組み暗号:トリプレット)の組み合わせによって、1つのアミノ酸を表現している。

参考図書

・東京大学生命科学教科書編集委員会 編, 理系総合のための生命科学, 第3版, 羊土社, 2015

・鈴木敬一郎 本家孝一 大河原知水 藤原範子 編著, カラーイラストで学ぶ 集中講義 生化学, 改訂2版, 2017

参考URL

核の機能・タンパク質の合成 | 細胞の構造と機能(3) | 看護roo![カンゴルー]

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