生理学シリーズ ~ 体液・汗 ~

今回は、意外とよく知らない?

体液について簡潔にまとめてみた。

体液

ヒトの体液は、海水のようなミネラルの組成になっており、体液の量と組成は、主に腎臓によって厳密に調整されている。

体重の約60%は体液であり、分布する場所によって、細胞内液細胞外液に分けられる。

細胞内液

細胞内部は、細胞外部に比べてマイナスの電位をもち、これを静止膜電位という。

細胞内外のイオンの不均一な分布により、電位差が生じているのだが、この細胞内外のイオンの不均一性を維持することが、生体の機能維持につながっている

細胞外液

細胞外液は、0.9%の食塩水生理食塩水)のナトリウムイオン濃度とほぼ等しい

細胞外液は分布する場所によって、血漿、細胞間質液、リンパ液などに分けられる。

・血漿(けっしょう)

血漿は、血液の液体成分のことである。

よく似た言葉で、血清という用語があるが、血漿と血清の違いは、フィブリノーゲンの有無である

血漿には血液凝固の中心的な役割を担うフィブリノーゲンが含まれているが、血清にはフィブリノーゲンが含まれていない。

・細胞間質液

細胞間質液は、細胞と細胞の間に分布する細胞外液である。

・リンパ液(リンパ)

リンパ液は、リンパ管を通る液であり、血液から作られる

リンパ液は、動脈から全身へ放出された血液の液体成分のうち、一部分は毛細血管から漏れ出して、組織の細胞のすき間に入り、組織の代謝産物と混じり組織液を形成する。

組織液の大部分は、再び毛細血管に戻るが、残りは毛細リンパ管に入り、次々に太くなるリンパ管を経由して、最終的には静脈へそそぎ込む。

リンパ液の流れは、骨格筋の収縮や動脈の拍動によって受動的に行われる。

汗は、汗腺から分泌され、汗腺体でできた汁が汗管を通って、皮膚の表面に分泌される。

ヒトは 1 日に 1L 近くの汗をかいており、暑いときは当然、汗の量が多くなる。

汗の成分

汗の成分は、99~99.5% が水分であり、残りが固形物で塩化ナトリウム(食塩)を含んでいるため、なめるとしょっぱい。

汗の成分は、尿の成分と似ており、腎臓のはたらきが悪くて尿量が減ってくると、逆に汗の量が多くなってくる。

発汗のメカニズム

血液温度が 0.5℃、あるいは皮膚温度が 5℃ 上がると、体温調節中枢が刺激されて、発汗すると考えられている。

つまり、発汗の大きな目的は体温を調節することである。

発汗すると、汗が蒸発されていくときに必要な熱(蒸発熱)を体からとり、蒸発熱の分だけ体を冷やしている

体内に熱がこもって、発汗で体を冷やす以上に体温が上がってしまうと卒倒してしまう。

これが、熱中症である。

「汗臭い」の正体

汗をかいているときに不愉快な臭いがすることがある。

汗自体は、無色透明な液体であり、不快な臭いをもっていない

しかし、汗が長く皮膚の表面に残っていると、そこにいる細菌が汗を分解する

細菌が汗を分解するときに発生する臭いが、汗臭さの正体である。

参考図書

・櫻田 忍, 櫻田 司 編集:機能形態学, 改訂第 3 版, 南江堂, 2014

・安田利顕 著, 漆畑 修 改訂:美容のヒフ科学, 改訂 9 版, 南山堂, 2012

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