生理学シリーズ ~ ヒトの細胞 ~

細胞とは?

細胞は生物の体を構成する構造・機能上の最小単位であり、すべての生命活動は細胞のはたらきのもとに行われている。

ヒトは細胞の巨大な集合体であり、個々の細胞はそれぞれの役目を果たしながら、とても複雑な情報連絡網によって統合されている

そのため、細胞について知ることは、とても重要であり、基礎になる。

ここでは、ヒトの細胞について簡潔にまとめてみた。

細胞の特徴

細胞の大きさはふつう 10~50 μm であり、球形または立方体であるが、それぞれの機能に応じて、多種多様な形・大きさの細胞が存在する

例えば小さいものでは直径 5 μm ほどのリンパ球があり、大きいものでは直径 100 μm 以上の卵細胞や長さが 1 m 以上にも及ぶ神経細胞が存在する。

ヒトの細胞は原形質と後形質から構成されている。

・原形質

細胞の中で生命活動が行われている部分の総称

とそれを取り囲む細胞質からなる。

・核

細胞小器官の機能・形成・発達に影響を与え、細胞の生命活動を調節的に支配している。

・細胞質

細胞小器官(細胞膜、ミトコンドリア、小胞体など)・細胞質ゾル(細胞小器官同士のあいだを埋める液状成分)に分けられる。

・後形質

生命活動の結果、細胞内や細胞外に生成された物質(酵素など)の総称

組織を構成している細胞と細胞の間を埋める物質がこれにあたる。

・細胞膜

細胞膜は、細胞を取り巻く隔壁であり、原形質の外側をおおう、厚さは10 nm と薄い膜である。

細胞膜の機能

細胞内部を外部から物理的に保護する

細胞内外の物質(栄養素・老廃物・イオンなど)の出入りを調節する

膜電位を発生して細胞の興奮を伝導する

細胞間相互作用・情報受容機能

① 細胞内部を外部から物理的に保護する

細胞膜は半透膜であるため、有機化合物や無機イオンなどの自由な通過を抑えている。

これにより、細胞膜は細胞内部を保護している。

② 細胞内外の物質(栄養素・老廃物・イオンなど)の出入りを調節する

細胞膜は基本的に半透膜であるが、細胞内あるいは細胞外液中の特定の物質(栄養素・老廃物・イオンなど)を選択的に通す性質(選択的透過性)をもつ。

これにより、細胞内の特殊な環境が維持されている。

③ 膜電位を発生して細胞の興奮を伝導する

細胞内部は細胞外部に比べて、マイナスの電位をもっている。

この電位差が細胞の膜を境にして生じていることから、静止膜電位と言われている。

細胞内外のイオンの分布が不均一なため、細胞内外に電位差が生じる。

この電位差が、神経の興奮伝達や筋収縮などの駆動力となる。

④ 細胞間相互作用・情報受容機能

細胞膜には、細胞外部からの刺激や情報を受け取り、その情報を細胞内部に伝える役割をもつ各種の受容体が存在し、細胞の生命活動にとって極めて重要なはたらきを行う。

参考図書

・櫻田 忍, 櫻田 司 編集:機能形態学, 改訂第 3 版, 南江堂, 2014

・中村桂子, 松原謙一 監修:Essential 細胞生物学, 原書 第3版, 南江堂, 2014

参考URL

細胞の構造・細胞膜の機能 | 細胞の構造・細胞膜の機能(1)| 看護roo![カンゴルー]

細胞小器官の機能 | 細胞の構造・細胞膜の機能(2)| 看護roo![カンゴルー]

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